2021/1/9に全体的に加筆修正しました。
こんにちは!
Yuki (@yukibnb) です。
本記事では民泊や宿泊業を初めて比較的日が浅い方や、運営期間は長いけど日々の管理業務に追われているという方向けにおすすめのITサービスを紹介します。
民泊の予約管理、大変じゃないですか?
民泊を始めたばかりの方やリスティングが数件だけの方はGoogleカレンダーやExcelなどを使って予約管理をしているかもしれません。
ですがリスティング数が増えてきたり、複数の予約サイト (OTA) に掲載したりすると手作業での管理には限界が訪れます。
そんな時必要に必要となるのが予約や施設を管理するためのシステムです。
一般的にサイトコントローラー (チャネルマネージャー) やPMS (Property Management System) と呼ばれます。
- 販売料金設定
- 複数予約サイト間の在庫同期
- 決済管理
- 予約管理
- 顧客情報管理
- 部屋割り管理
- 清掃管理
- 売上管理
など様々なことを行うことができます。
サイトコントローラーとPMSは厳密には異なるものですが、サイトコントローラーとPMS両方の機能を持つサービスも多いです。
それぞれの詳しい違いは構造計画研究所さんの以下記事がわかりやすいです。
まずはAirbnbで民泊運営を開始し「慣れてきたのでBooking.comなどの予約サイトにも掲載したい!」という方や、施設数が増えてきて管理が追い付かないという方はサイトコントローラーやPMSの利用をおすすめします。
民泊運営上の様々な課題
運営者が中心
民泊運営ではこの画像のように多くの要因の中心に運営者が位置することが一般的です。(オーナー兼運営者だったり、自社で清掃しているケースもあります)
規模が小さいうちは運営者ががんばればなんとかなります。
規模が拡大すると複数予約サイトでの販売や予約、お客様対応などの絶対数が増加するのはもちろんですが、社内スタッフや清掃会社 、オーナーなどの関係各所との日常的なコミュニケーションの必要性も増加します。
運営者個人のがんばりだけでは徐々にさばききれなくなってきます。
主な課題を見てみましょう。
複数予約サイトでの販売や施設数の増加
規模の拡大に伴う最もイメージしやすいのが複数予約サイトでの販売や、取り扱い施設数が増えたことによるリスティング数の増加です。
「創業時は1施設をAirbnbだけで販売していたが、今では10施設をAirbnb、Booking.com、Agoda、Expediaで販売している」というケースです。
複数の予約サイト間での在庫同期や、予約サイト別での販売料金設定などは手作業では明らかに煩雑です。ミスやオーバーブッキングも引き起こします。
また予約サイトや販売プランによっては予約料金を自社決済もする必要があります。決済管理も大きな課題です。
コミュニケーションの増加
規模が拡大すると施設数だけでなく、社内スタッフや取引先の数も増えます。
例えば清掃会社と各施設・各部屋のチェックアウト情報を日々共有したり、オーナーへ売上報告をしたりと、正確かつ密なコミュニケーションが重要になります。
これがおろそかになると「今日チェックアウトなのに清掃の手配ができていない」、「オーナーに経営状況を共有できていない」、「社内スタッフAさんは知ってるけどBさんは知らない」など多くの問題を引き起こします。
例えば以下のようなコミュニケーション手段ではいずれ限界が来ます。
- 予約サイトで来週のチェックアウト予定を確認
- Excelなどに転記
- 来週のチェックアウト予定を清掃会社に共有
- 新規予約が入り来週のチェックアウトが増えた
- Excelを編集
- 清掃会社に編集版Excelを共有
予約情報は日々変わります。単純な予約のあり・なしだけでなく、レイトチェックアウトやアーリーチェックインなどの情報も清掃会社にとって必要です。
刻々と変化する情報を運営者が手作業で整理し関係各所に共有するのは、手間と時間が掛かるうえにミスも引き起こします。
このように「運営者のがんばりだけではどうにもならなくなってきた」時におすすめのサービスが、サイトコントローラー兼PMSのBeds24です。
民泊にはBeds24が絶対おすすめ
Beds24とは
Beds24を端的に表現すると、今まで運営者が手動で行ってきた予約サイト管理とコミュニケーションを代わりに努めてくれるサービスです。
日本では株式会社WeInsさんが取り扱っています。
https://co-reception.com/
サイトコントローラーやPMSは世の中に数多くありますが、僕の経験上Beds24は他サービスと比べ特に以下の点で優れていると感じます。
- 安定性
- 情報の集約
- コラボレーション
- 自動化
- 自社予約エンジン
それぞれ具体的に見ていきましょう。
英語に抵抗がない方は以下から英語版Beds24も契約できます。
https://www.beds24.com/
僕がBeds24を使い始めた時は英語版の存在しか知らなかったため、僕は今でも英語版を契約して使用しています。以下のような場合英語版をおすすめできます。
- 英語がある程度できる
- 英語のITサービスに慣れている
- 英語のヘルプ記事を読むのが苦痛ではない (英語の公式ヘルプ記事が豊富にあります)
- ヘルプ記事を読んでも解決できない場合、英語でメール問い合わせできる
なお日本語版だけで提供されている機能もあるようですので、僕のように特に理由がなければ日本語版を契約するのが良いかと思います。
安定性
サイトコントローラーやPMSに限らずどのようなITサービスにも言えることですが、サービスの安定性は非常に重要です。
僕自身Beds24を使っていて次のような点で安定性の高さを実感しています。
予約サイトときっちり同期する
当たり前のように思うかもしれませんが、複数の予約サイト間で料金、予約、在庫、各種設定をきっちり正確かつ安定して同期するのはとても重要です。
「○○を設定したのに予約サイトに反映されていない」、「予約サイトAからの予約がサイトコントローラーに取り込まれていない」という不安定なサービスだと運営者の手間がかえって増えてしまいますし、お客様にも迷惑を掛けることにもなります。
サイトコントローラーに限らず、ユーザーが当たり前にしたいことを当たり前にできないITサービスは意外と多いです。
その点Beds24は正確にきっちり動作してくれるので安心できます。
レスポンスが軽い
いくら正確に動作してもひとつひとつのレスポンスが重い (遅い) と業務の中心として使うのは難しいです。
僕はBeds24以外にいくつかサイトコントローラーやPMSを使用したことがありますが、Beds24はサクサク動きます。
おかげで日々の業務をストレスなく進めることができます。
情報の集約
Beds24はサイトコントローラー兼PMSのようなサービスのため、民泊運営に必要な情報をほぼすべてBeds24で一元管理できます。
例えば以下のようなものです。
- 施設情報
- 販売料金
- 在庫
- 予約情報
- お客様情報
- 決済情報
- 売上
- 稼働率
Beds24と他サービスを行ったり来たりする必要はなく、Beds24にアクセスすればすべてそこにある状態なため、業務の効率が上がりミスも減ります。
コラボレーション
運営者にとってBeds24にすべての情報があることはとても便利です。
ですがそれゆえに運営者のアカウントをそのまま他者に共有するのはおすすめできません。
例えば外部清掃会社にアカウントを共有すれば清掃会社自身がBeds24でチェックアウト情報を確認できるため、運営者から外部清掃会社への手動連絡の手間は削減できます。
ただしアカウント内には清掃業務に必要のないお客様情報や売上情報等、共有すべきでない個人情報や営業情報が含まれます。
このような悩みを解決するのがBeds24のサブアカウント作成機能です。
運営者自身のアカウントは管理者アカウントや親アカウント、マスターアカウントなどと呼びます。
管理者アカウントはすべての情報の閲覧・編集などの管理権限があるのに対し、サブアカウントは決められた範囲の情報のみ閲覧もしくは編集することができます。
清掃会社向けに以下情報だけを閲覧できるサブアカウントを作成することも可能です。
- チェックイン日
- チェックアウト日
- チェックイン予定時刻
- 宿泊人数
作成したサブアカウントを清掃会社に共有すれば、運営者が手動で清掃依頼をする必要はなくなり、清掃会社自身でチェックアウト情報を確認することができるようになります。
清掃会社以外では、オーナー向けにサブアカウントを作成しオーナー自身で売上情報をいつでも確認できるようにするなど活用の幅は広いです。
サブアカウントを活用することで必要な情報だけを必要な人に共有でき、運営者の負担を減らすことができます。
Beds24のサブアカウントについては以下の記事で詳しく解説しています。
・【業務効率化】適切なユーザー権限設定で民泊運営はもっと効率的&安全に
・【簡単!】Beds24でサブアカウント作成方法
・【応用編】Beds24のサブアカウントで特定の項目を非表示にする方法
自動化
もし「すべての情報がBeds24にあるだけ」なら、運営者自身が結局手を動かす必要があります。
Beds24では自動化の機能も備わっており、日々の事務作業の大半を自動化することができます。
大きくわけて三つ存在します。
1. Auto Actions
ひとつ目はBeds24に標準で備わっているAuto Actionsという自動化ツールです。
プログラミングの知識不要で、トリガーとアクションを組み合わせて簡単に自動化を実現することができます。
予め用意された選択肢を組み合わせるだけで、複雑な条件を設定することができてとても便利です。
例えば「もし当日インの予約が入ったらLINE通知する」、「予約確定後にお客様に予約確定メールを送信する」など様々なことを自動化することができます。
当ブログではAuto Actionsの活用法をいくつか紹介しています。
目次ページの見出し「Beds24のAuto Actionsで自動化を実現」内の記事をご覧ください。
2. 外部サービスとの標準連携
Beds24は決済サービスのStripeや、スマートロックサービスのRemoteLockなど複数の外部サービスに標準で対応しているため、プログラムを書かずに簡単に接続することができます。
それによりBeds24だけでなく外部サービスを含めた自動化を簡単に実現できます。
「チェックイン日の7日前にStripeでクレジットカード決済する」、「予約ごとにRemoteLockの暗証番号を発行し、チェックイン3日前にお客様にメールする」などです。
3. API (中級者向け)
Beds24はAPIを提供しています。
APIとはすごく簡単にいうと「異なるアプリケーションを繋ぐもの」です。APIがあることで、Beds24と外部サービスをスムーズに接続することができます。(詳しくは以下記事をご覧ください)
「Auto Actionsで設定できることよりもっと複雑な自動化を実現したい」、「標準連携できる外部サービス以外のサービスとも連携したい」という場合、Beds24のAPIを使用することで実現できます。
プログラムを書く必要があるためAPIの活用は中級者向けではありますが、当ブログではコピペだけでそのまま使えるAPIの活用法をいくつか紹介しています。
目次ページの見出し「Beds24のAPIを活用してもっと便利に!」内の記事をご覧ください。
自社予約エンジン
最後に紹介するのは自社予約エンジンです。
AirbnbやBooking.comなどのOTA (予約サイト) に加えて自社でも直接販売したい場合、Beds24の自社予約エンジンを活用できます。
本来予約エンジンはそれだけで単独の有料サービスとして提供されることが一般的ですが、Beds24では追加料金なしで利用できお得です。
シンプルなものであれば必要情報の入力や選択、写真のアップロードなどをするだけで比較的簡単に作成できます。
作成した予約ページのURLをそのままお客様に共有できるだけでなく、iframeを自社HPに埋め込んだり、プラグインを利用してWordPressに埋め込むこともできます。
もっとこだわりたい方はCSSを編集したり、プライベートドメインを指定したりしてより高いオリジナリティを出すことができます。(プライベートドメインは有料オプション)
もちろん自社予約エンジン経由の予約もBeds24で一元管理できるため、各種自動化機能を使うことができます。
まとめ
民泊や宿泊業を初めて比較的日が浅い方や、運営期間は長いけど日々の管理業務に追われているという方向けにおすすめのサービス、Beds24を紹介しました。
Beds24は運営者の代わりに日々の細々した業務を24時間休まず正確に遂行してくれる頼れるサービスです。
当ブログでは僕の実際の経験をもとにBeds24の活用方法を紹介しています。以下目次ページに随時関連記事を追加していますので、ご覧頂けるとうれしいです。